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アラサーリーマンが日々思いついた事を書き殴ります。妻も私もオタクな為、オタク関連多めです。

どんな化粧品が貴方に良いのか?化粧品メーカー勤務の視点から書いてみる

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私は社会人になって飛び込んだ業界が化粧品業界でした。 特に化粧品にかかわりたいと思っていた訳ではないのですが、縁あってずっとこの業界で仕事をしています。

化粧品は圧倒的に女性の使用が多いと思いますが、作ったり、研究したりしている中の人は男性も多くいます。

私も製造から研究開発、管理と色々な部署に関わってきました。 自分で開発してみたり、使用してみたり、使用した感想を聞いてみたりして、普通の人より少しは化粧品に詳しくなりました。

といってもそこまで自分で使用している訳ではないので実感としてはまだまだですが知識としてはそれなりに持っていると思っています。

そんな私が化粧品について書いてみようかと思います。

化粧品とは何なのか?

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化粧品というのは有史以前から使われていたと言われています。 例えば約4万年前の旧石時代の遺跡であるスペインのアルタミラ洞窟の壁画に描かれている人間の顔には赤い色が塗られているのが発見されています。

また古代エジプトの壁画に描かれた人の顔にも鮮やかな彩色が施されているのを見たことがあるのではないでしょうか? これっていわゆるメイク化粧品ですよね。

日本でも古墳からの出土品に今でも口紅に使用されている花粉が発見されていたりします。 そして現代でいう「化粧品」という観点で使用されだしたのは平安時代からと言われており、明治以前に使用されていると思われる化粧品には例えばヘチマ水やおしろい、べに、髪油としてのごま油などがあります。

このような太古から使用されてきた「化粧品」は現在では入手が不可能なものや、現在の規制で使用不可能な成分もあります。これは世界的に見ても同様で、その土地の風土特有の化粧品が発達して受け継がれてきたとも言えるでしょう。

化粧品は人類史における文化ともいえますね。凄い。

化粧品と医薬部外品薬事法

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化粧品を作ったり、売ったりするためには色々な法律に従わなければなりません。また一般の人が個人の要望のままに、いつでも使いたい時に、1日に何度となく体に直接しようするものでもあります。

なので化粧品の品質、有効性、安全性などについては薬事法(今は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)によって規制されています。

この「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」は医薬品、医薬部外品、化粧品および医療器具の品質、有効性、安全性の確保と適正な使用法を定めた法律であり、国民の保健衛生の向上を目的とした人間の生命健康を守るために、製造や販売、取り扱いや広告などについて細かく規定しています。

化粧品が病気を治療するための医薬品と同じ法律の中で厳しく規制されているという事は使用者側から見ても、きちんと安全性や信頼性が保証されているという見方もできるでしょう。

とはいってもそれをきちんと守っているかは企業次第なので、そこは信頼性の問題になってくるかと思います。

その旧薬事法では「化粧品」とは「人の体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、または皮膚もしくは毛髪をすこやかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用される事が目的とされる物で、人体に対する作用が緩和なものをいう」とされています。

人体に対する作用が緩和なものという事は、正常な使用方法の時はもちろんのこと、万が一飲み込んだりした場合でも薬のように、人体に強い作用を引き起こさないものであり、安全性が高いものである、ということにもなります。

これには洗顔料やメイク落とし、基礎化粧品、メイク化粧品、フレグランスやシャンプー、リンスなど全てが含まれています。

そして医薬部外品という化粧品よりも効果が期待できるものもあります。 体感的にはあまり化粧品と変わりなく感じるのですが、使用の目的が特化しており、化粧品よりも厳しく規定されています。

その効果効能としては「美白(メラニンの生成を抑え日焼けによるシミ・ソバカスを防ぐ)」や「肌あれ・あれ症を防ぐ」などなど効果が明確に明記されているものになります。

なので化粧品でよりも目的と効果がはっきりしているといえます。

ですが一概に医薬部外品が化粧品よりも効果がある、とは言い切れません。

基本的に化粧品に入っている成分は全て公開しなければなりません。 それは「全成分表示」といって義務付けられています。

この「全成分表示」は入っている成分は判るものの、その成分がどれだけ入っているかは判らないのです。会社によっては配合量まで公開しているところもありますが、そういった会社は極僅かです。

医薬部外品は効果がある成分を明記しなければならないというきまりがあります。 例えば「美白」効果がある医薬部外品には「A」という成分が入っています。 そして「A」が2%入っているから「美白」効果がある、というふうに決まっています。

そしてこの「A」は化粧品にも配合できる場合がほとんどです。その場合入れられる上限は部外品の2%、よりも多かったりします。

化粧品なのでその「美白」効果を言うことはできないのですが、「A」が部外品より多く入っている化粧品を作ることはけっこう簡単なのです。

ですが一般的には効果は医薬品>医薬部外品>化粧品という事になります。

しかし配合量まで発表しているメーカーは少ないのでそこは判らない。なので高い化粧品、安い化粧品、色々あると思いますが、高い化粧品が良いか?というのを判断するのは難しいんですね。

そして効果がある、無い以前の問題として肌に合う、合わない、という問題が出てきます。

いくら効果があっても不快感を感じるというのは使用以前の問題

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昔は原料に不純物が混入していたり、純度の悪い原料がありました。 しかし現在はそのような原料はほとんどなく、一般的に流通している化粧品に使用されている「原料の品質」は人体に悪影響を与えるレベルではありません。

ですがそもそもその原料が合わない、という事は大いにありえます。 これはもう個人差になってくるので人其々というしかありません。

強い薬は使用量を制限されていたりしますよね?それと一緒で何かしらの効果を与えるような成分がマイナスに作用してしまう事もあるんです。

例えば製品を腐らせないようにするために配合している「防腐剤」。

毎日繰り返し使用する化粧品にとってはかかせないものです。

菌とは見えないですが、私達の生活している空間には無数に存在しています。吸っている空気にも沢山ただよっています。

また手にも結構な数の菌がいるんですよ。

クリームなどを繰り返し手で取って使用したり、化粧水も手に取る場合は中栓と手がついてしまうこともあると思います。

そういった際に侵入する菌を殺すために、防腐剤は必要不可欠と言えます。

作った料理なんて夏場外に置いておくと一晩で腐りますよね。化粧品も防腐剤が入っていなければ同じ運命です。

たまに防腐剤フリーなどといっている化粧品がありますが、開封して使い切りだったり、何かしら防腐剤に変わる成分が入っていると思います。

私は安易な防腐剤フリーよりも腐る危険性の少ない信頼性の置ける防腐剤が入っている方が安全だと思っています。

さてこの「防腐剤」、菌を殺す成分です。よってもちろん人体にも有害です。 しかしそれは多量であれば、ということになります。

化粧品に配合が許可されている量であれば問題無い、とされているのが現状です。 防腐剤として有名なのが「パラベン」という物質で、これも散々善し悪しを検討されてきた成分であります。

このパラベンも100人使って2人程アレルギー反応が出る、というレベルです。 一概に悪いとはいえませんね。

このように何らかの作用のある成分は「効果」をもっています。 なので極めて安全な配合量でも個人の体質によってはアレルギーの反応が出てしまう事もあるんです。

画期的な効果を持つ(化粧品では明言することはできませんが)成分を発見しました。 配合した化粧品が出ました。

その成分を配合してアレルギーが出る人は10000人に1人でした。 しかし貴方がその1人にならないという保証はありません。

まず貴方にとって「良い」化粧品としての前提は「肌に合う」という点だと思います。 いくら高価な化粧品で「効果がある」という成分が入っていても、1つでも肌に合わない成分があった場合、赤味やはれ、ピリピリとした刺激を感じながら使用するのは貴方の為になりません。

なので手に入るなら試供品を入手して使用してみましょう。 しかし女性は体調や季節によって油断できません。

妻は同じ化粧品を使用しても刺激を感じる時と感じない時があると言っていました。

さらにパッチテストといって化粧品に配合されている成分すべてを肌に塗布して刺激の有無を確かめる方法もあります。

アレルギーテストの簡易版のようなものですね。 大体大手メーカーから出ている化粧品などはパッケージなどにパッチテストを行うような文言が入っているはずです。

簡易なパッチテストのやり方としては初めて使う化粧品を十円玉大の大きさで二の腕等に塗布し、24時間そのままにしておきます。 途中でシャワーを浴びたり、お風呂に入ってしまうと効果が判り難くなってしまうので、朝一番に行ったりするのが良いと思います。

かゆみや赤みが出なければひとまずは安心。気になるならフェースラインなどに薄く塗って見て反応を見るのも良いと思います。 皮膚科等に相談にいけばさらに本格的に行っていただけると思います。

化粧品には配合されている成分が殆ど明記されているのでもし赤みやかゆみ、はれや刺激を感じたらどの成分に反応しているかを特定することも可能です。

私の勤め先にもお医者様からパッチテストに使用するのでこの商品に使われている原料を少量送ってくれという依頼が稀にきます。 入っている成分全てに対してパッチテストを行えば、どの成分に反応しているかが判ります。

これが判ってしまえばその成分が入っていない化粧品を選べば事前に合わない化粧品を避ける事が可能です。

安価な化粧品から試すのも手

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良いとか悪いとかいう前に「そもそも肌に合わない」、これが最悪の結末だと思います。

メーカーによっては店頭やお客様相談室で返品交換や返金を受けてくれる会社もあると思いますが全てではありません。

ベストはサンプルを試してみることですが常時手に入るというものでもないのが痛いところ。後はカウンターがあり美容部員さんがいるような店舗ならテスターを使用させてくれる事もあるかと思いますが、それも全てとはいえないでしょう。

ならばまずはある程度単価の低い化粧品を試して見ると言うのはどうでしょうか? と、行っても100均のお店で売っているようなものではなく1000円前後の化粧品です。

最近は大手メーカーでも安価なラインを発売しているケースがありますので、合わない高価な化粧品よりも、肌にあう安価な化粧品です。

有名所だと無印良品さんとかでしょうか。

こちらのハトムギ化粧水なんかもおすすめのようです。

幅広い層に人気のちふれ化粧品なども価格の割に中々のようです。

今はプチプラという言葉を使うようですが、しっかり探せばこの価格帯でも満足できる商品は沢山あると思います。

しかし、化粧品はいわゆる嗜好品。

低価格帯の化粧品も十分な使用感と満足度を与えてくれるかもしれませんが、私が前勤めていた会社の社長は化粧品とは「パッケージ、容器、中身についての重要度は1:1:1だ」と言っていました。

要するに容器やパッケージのデザインも使用する貴方の好みであればその分使用する際に特別な満足感を与えてくれるはずです。 低価格帯の化粧品はコストダウンの関係から、簡素な容器やパッケージの場合が多いです。

容器なんて簡素な方がいい、という方もいらっしゃるとは思いますが、かわいい容器、デザインが秀逸な容器、高級感あふれる容器というのは使う前から貴方に楽しい気持ちや嬉しい気持ちを与えてくれるはずです。

お化粧やスキンケア自体が楽しくなるという事も大事ですよね。それでも使用してはれやあかみ、刺激が出てしまっては意味がありません。

普段よりお高い化粧品を購入する時は自分の肌質やいままでの化粧品肌トラブルを思い返して少し慎重に購入検討をしてみてください。 デパートや百貨店の1階に入っているような対面店ならば使用させていただけると思います。

こんなことは普段から化粧品を使用している女性からすれば当たり前の事かもしれませんが、以前妻が資生堂のそこそこお高いラインを買ってみたが、肌に合わなくてびっくりした、といっていたのでこんな記事を書いてみました。

肌手入れで一番重要ともいえる「保湿」だけに焦点を当てれば、上で紹介したような化粧水でも十分だと思います。

もちろんお値段以外も大切な要素。しっかりと貴方の肌に合うような化粧品選びの参考になれば幸いです。

日本化粧品検定 1級対策テキスト コスメの教科書

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化粧品成分検定公式テキスト

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